【剣盾ダブルs10使用構築】シリーズ6版リザガアピッピ
1. はじめに
1-1. 自己紹介
初めまして、いしの(@masuo_sann_game)と申します。
剣盾からポケモンの通信対戦を始め、ダブルバトルにハマりました。今回はランクバトルのシリーズ6ルールでそこそこ納得のいく構築が組めたので、備忘録がてら初めて記事を公開することにしました。
1-2. シリーズ6ルールとは?
期間:2020/09/01 13:00 〜 2020/11/01 08:59
内容:「シリーズ5で 使用できる ポケモンのうち 7月シーズン(シーズン8)で 活躍した ポケモンは 使用できません」
ということで、前シーズンのシングルバトル・ダブルバトルのどちらかで使用率TOP10入りしたポケモンが、どちらでも使えなくなるというルールであり、具体的には以下の16匹のポケモンが使用禁止となりました(現在進行形)。
これにより、これまで使っていたレンタルチームでランクバトルを遊ぶことができなくなってしまった人もいるでのはないでしょうか。
また、来たる10/23に追加DLC「冠の雪原」を控え、あと1ヶ月で終わってしまうこのシーズン6ルールのためにざわざわパーティを組むモチベーションがわかないといった人も多いことと思います。
こうした背景を踏まえ、シリーズの途中ですが、構築およびレンタルチームの公開を決意しました。誰かの何かの参考になれば幸いです。
2. 構築紹介
2-1. 概要
2-2. リザガアピッピについて
バルドルさんのリザガアピッピの概要は以下のようなものです(部分的に抜き出しているので、詳しく知りたい人はぜひ元記事を当たってください)。
-
ピッピが退場したところで後発の中速アタッカーを繰り出し、ダイジェットに乗せて蹂躙していく
-
ガアピ:vsスタンダード系(バンギラスあり)、バンドリ系、その他リザでは苦戦しそうな相手やガアへの打点が著しく少ない相手
特に後半3行にあるように、選出方針が非常に論理的にまとめられていることに、構築記事としての魅力を感じました。
「ここから考察を始めれば、勝てない時でも方針を見失わずに構築を改善していくことができる」と考え、この構築をシリーズ6でも使えるようにすることからスタートしました。
(※ 元記事はシリーズ2時点での構築です)
2-3. 変更点(シリーズ6対応)
構築をシリーズ6に対応するにあたり、元記事の構築から大きく変更しないことを意識しました。あまり大きな変更を加えると、元記事の論理が通用しなくなってしまい、考察が追いつかなくなると考えたからです。
変更点①: →
まず、ダイマックスエースの3体()について見つめ直しました。
元記事にも書いてあるのですが、この3体ではシリーズ6ルールトップメタと言えるが非常に重いです。に対して打点をもたせるため、をに変更しました。電気に対する耐性は低くなってしまいますが、ダイジェット・おいかぜで上をとったり、やひらいしん(後述)により電気技から守ってあげたりすることで、逆にこちらからこだわりメガネムーンフォース(ダイマックスを確定一発)で縛っていくことができるようになりました。
もともとが果たしていたvsガチトリパの役割も、は特殊受け、は物理受けのように分担することで、こなすことができました。
良かった点
- フェアリー打点を持つことでに対して強くなった。
- 範囲技を持つので後半のスイーパーとしての性能が高い。
- に強い。
悪かった点
- 相手のに少し弱くなった。
- に飛んでくる鋼技を受けることができない。
変更点②: →
次に、レギュレーションに弾かれてしまったの代わりとして、ひらいしんを採用しました。
良かった点
- で重すぎる電気タイプに圧倒的に強く出られる。後出しできるのが非常に強い。悪戯心電磁波も吸えるのが美味しい。
- 流行りののような並びに睨みを効かせることができていたかもしれない(普通に出されたのでそんなこともないかもしれない)。
悪かった点
- 相手のが重くなる。かたやぶり偉すぎ。
- に飛んでくる毒技を受けることができない。
変更点③: →
最後に、これまたレギュレーションに弾かれてしまったの枠に、を採用しました。この枠はパッと見悪くなさそうですが、かなり審議です。
まず、元記事におけるの役割をまとめると以下のようになります。(ちなみに元記事の時点ではグラスメイカーは解禁されておらず、バルドルさんの先見の明が伺えます)
- 先制攻撃技
- 水・地面タイプへの安定打点
- まもる・やどりぎのタネ・たべのこしによる終盤での粘り
こんな条件を満たすポケモンが他にいるわけ...
・
・
・
< ヨッ
・
・
・
... いませんでした!
考察対象としては使ってみるのが筋ですが、あまりに「詰ませ役としての」を信用できなかったので、採用にはいたりませんでした。(シーズン11で使ってみるかもしれません。)
そこで、シリーズ6ルールで使用できる中速草タイプで、圧倒的に種族値が高いを採用してみることにしました。
他の有力候補としてがいますが、元記事でも触れられているように、おいかぜやダイジェットに乗せられないところがアンチシナジーに感じ、採用を見送りました。
は、先述したの3つの役割のうち「水・地面タイプへの安定打点」しか満たせていないという点で物足りなさは感じましたが、にはない魅力がありました。
良かった点
悪かった点
- 命中不安。持ち物がこうかくレンズ一択になってしまう。
- ねこだましがないのはどこまでも残念。
この枠については、まだ考察の余地が多いと考えています。シーズン11でも、色々変えながら試してみたいと思っています。
こうして、バルドルさんのリザガアピッピを、シリーズ6ルールに適応させたパーティができました。
2-4. 個別紹介
については前節と重複する内容が多いです。
リザードン
【まもる、ねっぷう、ぼうふう、げんしのちから@いのちのたま/もうか】
154-×-98-161-105-167 (H4, C252, S252 おくびょう) ※キョダイマックス個体
元記事と同じ。まもるは一番上派。スープを飲ませ忘れて初戦に挑んでしまった。
それぞれの技についての説明は元記事に任せますが、使ってみた感想として、ダイロックがあって良かった場面は非常に多かったです。
晴れパだけでなく、地味に流行していた霰パに対しても、ダイロックでとても強く出ることができます。対策で「ねっさのだいち」を採用しているが増えていたため、ミラー対決も有利でした。
後述しますが、私がの魅力に取り憑かれてしまったため、強さの割に選出率が低くなりました。シーズン11ではもう少し信用して選出してみようと思います。
アーマーガア
【ブレイブバード、アイアンヘッド、ボディプレス、おいかぜ@ラムのみ/ミラーアーマー】
175-151-125-×-105-119 (H12, A244, S252 いじっぱり) ※通常ダイマックス個体
元記事と同じ。詳しくは元記事を。
本記事の主役。とにかくこいつが強い!
元記事では主に対策を担っていたポケモンですが、使ってみるとの並びが「どうしようもない出し負け」をすることがほとんどなく、「選出時に考えることを減らしたい」という私の考えに合っていたため、むしろこちらが基本選出となっていきました。
専用特性「ミラーアーマー」と道具「ラムのみ」によって置き物にならずにダイジェットを連打することができ、ダイマックスポケモンやフレンドガードで守られているポケモンは放置されがちであることから、ダイマックスを全うして小さくなった後においかぜを展開することができます。
この動きがとんでもなく強く、例えば、初手おいかぜに対して、ダイジェットで相手のおいかぜ要員を処理しつつおいかぜターンを凌ぎ、ダイマックスターン終了後にこちらの後発おいかぜを通すことによって、終盤戦を有利に戦うことができます。
勝ちパターンとしてとても強く、通すことができるととても気持ちいいです。
の耐久力はとても信頼がおけるものであり、ダイマックスしてピッピと並べると、なんと、いのちのたま持ちA特化のダイサンダーも耐えることができます(当然先制でんげきくちばしは耐えないので気をつけましょう)。
一方で少し火力には残念なところもあり、特に、初手に呼びがちなに対して、ダイジェットで確定一発をとれないことはとても惜しかったです。
持ち物として「するどいくちばし」も考慮しましたが、「選出に迷わない」という私の目指す構築に近づけるには「ラムのみ」の方が適していると考えています。
アシレーヌ
【ハイパーボイス、ハイドロカノン、ムーンフォース、ふぶき@こだわりメガネ/うるおいボイス】
175-×-94-194-136-94 (H156, C244, S108 ひかえめ)
H:16n-1
S:ダイジェット一回 (141) で最速75族 (139)抜き
おいかぜ下 (188) で117族 (185)くらいまで抜ける
C:残り。こだわりメガネムーンフォースでダイマックスを確定一発
元記事におけるの枠。持ち物は同じく「こだわりメガネ」。
後発スイーパーとして選出することを考えるとCSぶっぱにしたいが、という初手にも役割があるため、ある程度耐久は残したい。そんな気持ちを表した努力値配分になっています。
技はタイプ一致でスイーパーとして便利な範囲技である「ハイパーボイス」、ダイストリームとして最大火力の「ハイドロカノン」 、同じくタイプ一致安定打点の「ムーンフォース」まで確定。
最後の一枠には「ふぶき」を採用していますが、ダイマックスした際にはダイウォールをうちたくなることもあるので、「まもる」でもいいかもしれません。
特殊によったガチトリルに対して初手で出す他、多くの試合で後発に選出します。
ピッピ
【まもる、このゆびとまれ、てだすけ、ひかりのかべ@しんかのきせき/フレンドガード】
177-×-69-×-128-36 (H252, B4, D252 なまいき最遅)
元記事ではB特化のところを、特殊環境なのでD特化。
技はとりあえず元記事のまま使ってみたところ、十分戦えたのでそのまま使っています。詳しくは元記事を見てください。
「まもる」「このゆびとまれ」「てだすけ」の三種の神器は外し難く、「ひかりのかべ」はトリルの時間稼ぎや雨パに対して隙を見て使っています。
他の技候補としては、ピッピ自身を「ちょうはつ」から守るための「サイドチェンジ」を採用したいのですが、「このゆびとまれ」を外すのが怖く、躊躇っています。「サイドチェンジ」という技をあまり使いたくないという個人的な好みもあります。別に相手に通されるのは構わないと思っているのですが、読まれたときに完全に一手損になるところが、難のある技だと思います。
ドサイドン
【まもる、じしん、10まんばりき、いわなだれ@きあいのタスキ/ひらいしん】
191-211-150-x-75-92 (H4, A252, S252 いじっぱり)
ASぶっぱ。
技はとてもオーソドックス。読まれやすいけどこれが一番強いと思います。
ひらいしんでダイマックスエースたちを守りながら相手に負荷をかけていくことができるのが強力。このポケモンがいないとパーティとして成立しないとっても過言ではないかもしれないです。
アマージョ
【まもる、ちょうはつ、パワーウィップ、トリプルアクセル@こうかくレンズ/じょおうのいげん】
175-189-119-×-119-96 (H220, A252, B4, D4, S28 いじっぱり)
S:味方の +2 、A:ぶっぱ、残り耐久
本記事を書いていて4振り忘れていること・なぜか存在しないダウンロード対策をしていることに気がついたので、バレないようにBにも4振っておきました。
ここまでの5体で処理が遅れる水タイプを蹴散らす役割を果たします。
「じょおうのいげん」は優秀で、「いたずらごころ」対策になるだけでなく、が相手の先制攻撃技に縛られることなくおいかぜを展開することができる場面もありました。
先述の通りこの枠はまだ考察途中の部分が大きいです。
初手から「ちょうはつ」をうつ展開を考えて努力値を耐久に厚めに振っていますが、初手に出したことがないため、うつ機会が非常に少ないです。
技や努力値配分を変更したり他のポケモンを検討したりしていきたいと思います。
2-5. 選出と立ち回り
選出は極めてシンプルです。 初手を以下の3通りから選び、後発の2体を残りから選出します。
-
リザピ:vs晴れパ、霰パ
-
アシピ:vsガチトリパ(特殊寄り)、セキタンザン系
- ガアピ:上記以外
選出で考えることを減らしたい点・の個別紹介で紹介した後発おいかぜが一番強い勝ちパターンであると感じている点から、出せるときはで選出します。
基本的に初手からダイマックスを切り、てだすけダイジェットをうっていきます。
立ち回りについては、元記事ほど細かくまとめきれていないので、これからより考察を深めていければと思っています。
2-6. 弱点・課題など
本構築を使っていて重いと感じたのは、「このゆびとまれ」や「ひらいしん」で吸えない電気技をもち、の弱点をつくこともできるの2体です。に対してはや、に対してはを合わせることで戦っていくことはできますが、窮屈な立ち回りを強いられます。
また、これは完全に私の立ち回りの課題なのですが、をうまく退場させることが難しいと感じています。この点に関しては、残り1ヶ月、経験を積んでいきたいと思います。
3. おわりに
シリーズ6環境はクセの強いポケモンが多く活躍しており、私は新ルールについていけず4桁と5桁の間をうろうろしていたのですが、9/27にこの最終形に辿り着いてからは、高い安定感で勝利を重ねることができ、調子のいい瞬間には最大12連勝も達成し、無事3桁以内に落ち着くことができました。
また、ビエラさん主催のシリーズ6ルールでの仲間大会「ビエラはぃ4」で 7-3 で31位という、個人的には満足のいく結果が得られました。
ランクバトルの最終順位は419位(レート1810)と、自己ベストを更新することができ、嬉しかったです。
一方で、最終2桁順位への壁を感じ、まだまだ構築力・プレイング力を磨いていく必要があると感じました。
10/23 には追加DLC「冠の雪原」が解禁され、11月からのシリーズ7ではランクバトルでも使えるようになることが予想されます。更に言うと、10/23にはとくせいパッチが使用できるようになるため、これまで未解禁だった隠れ特性ポケモンも、今シーズンのうちから使用できるようになる可能性があります。
めまぐるしく環境が変化し、ついていくのは大変ですが、これからもポケットモンスターというコンテンツを精一杯楽しんで行けたらと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!